油瀝青。本州から九州の野山に自生する、雌雄異株の落葉低木。沢筋に株立ちしていることも多いようです。種子や樹皮から油がとれるので、この名となったらしいです。
春先の雑木林で、いち早く小さく可憐な緑色を帯びた黄色い花をつけます。葉は無毛で、開花後に対生で展葉し、葉先は細く尖ります。果実は液果で、小さい花からは少し驚くぐらい大きく、1cmあまり〜1.5cmくらいとなります。黄色く熟すと割れ、中には茶色の実がひとつ入っています。
灯油、薪などに使われます。
2006.1.7
ここのは、2年前の春(2004年3月13日)の写真です。
ハチかいをしている友だちの家の近くの山に入って、ハチミツをとれる花をさがしてました。山を沢づたいに登っていくと、黄色い小さい花をたくさんつけた樹(き)がありました。そのときにとった、アブラチャンの雄花(おばな)の写真→です。冬に葉っぱが落ちる樹(き)が多い雑木林で、小さい黄色の花がさいているととても目立ちます。
どのくらい小さいのか、左の写真←で、わたしの手と比べてみてください。同じ枝の同じ花です。5mmないくらいかも。
アブラチャンは、わたしの家のうら山にもたくさん生えていて、子どものころはお風呂のたき付けに枝をひろってきていました。昔は、お風呂のお湯は、木をもやしてわかしていたからです。枝は油が多くてパチパチと、よくもえました。
◎ ◎ ◎
今度は、2004年5月5日の写真です。
花が終わりはじめると、葉っぱがのびてきます。どんどんのびてきて、青々としたきれいな樹(き)になります。葉っぱは、冬芽のうちにのびてくる枚数が決まっているらしいです。だから、この年はこれ以上葉っぱの枚数はふえないと思います。
◎ ◎ ◎
次の写真は、2003年5月18日に熊本けん(くまもとけん)の監物台樹木園(けんもつだいじゅもくえん)でとった写真です。なんか、ハエみたいな虫がとまっていますが、それは気にせずに。(^^;
けっこうすんなりとした、きれいな葉っぱですが、ジクが少し赤っぽくなっています。たぶん図鑑(ずかん)などでも「ジクが赤みをおびている」というふうに書いてあると思いますが、ジクが赤くない樹(き)もあるそうです。本当の樹(き)と図鑑(ずかん)に書いてあることは、ちがうこともあります。