すきな樹(き) 2004.11.27〜

ミツマタ


スギ林のミツマタ
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 ミツマタ(ジンチョウゲ科ミツマタ属)
  Edgeworthia papyrifera

 三叉あるいは三椏。その名のとおり、枝が3つに分かれて出るのでこの名がついたと思われます。人の背の高さくらいの落葉低木で、早春、展葉前に黄色い球形の頭状花序をつけます。花は筒型の蕚を持ち、先は4裂します。果実は蕚筒につつまれ、短い毛を密生しています。葉は互生し、広披針形で裏が粉白色で15〜20cm程度。樹皮は黄褐色でなめらかで、和紙や紙幣の原料となります。

庭木や公園木としても利用され、赤花の園芸種もあります。


2004.8.21

 ミツマタも、また、小さいころから身近にある樹(き)です。じぃちゃんに、「ほれ、見てみろ。ここで3つに分かれて、また次でも3つに分かれて、次もまた、や。そやから、ミツマタっちゅぅうんじゃ。」と、教えられたからか、そのころはミツマタのことを「マタマタ」と呼んでいました。「じぃちゃん、山、行ったら、もうマタマタがさいとったよ。」って言ってました。

 うちのあたりでは、昔、きれいに世話をして明るくなった植林の下でミツマタを育てていたそうです。そして、育てたミツマタの皮をはいで、紙の原料として売っていたそうです。そのなごりがまだ残っています。ミツマタのトップページの写真がそうです。たしか、今でもお金(1000円とか5000円の紙の、おさつ)の原料として使われていると思います。

◎ ◎ ◎

 さて、ミツマタといえば、春、あたたかくなってくると、黄色い花をさかせますが、その準備は、冬からできています。右の写真は、つぼみですが、12月23日、つまりクリスマスのころに写したものです。(枝が3つに分かれているのが、よく見えると思います。)ツボミは、細かい毛がいっぱい はえています。

 そして、4月になって、あたたかくなってくると、だんだん花がさいてきます。花はあたたかい黄色い色で、林の中ではとても目立ちます。下向きに集まってさくので、ぼんぼりのようです。それが、スギの林の下で、ず〜っと奥のほうまで沢すじにそって植えられているので、何か花が道案内をしているように見えました。車で林道を通っていても、よく目立ちました。

 この花が終わると、あっというまに葉っぱがのびてきたような感じがするのですが、右の写真を見てみると、だいぶ葉っぱの芽もふくらんでいます。「あ、こういうことだったのか!」ですネ。

◎ ◎ ◎

 ミツマタは、春先に黄色いかわいい花がさくので、庭木や、公園の樹(き)として植えられていますが、話してると、いがいに葉っぱのことをみんな知りません。

 葉っぱは、こんな感じ(左の写真)。けっこう細長くて、てろ〜んとした葉っぱがにょきにょきにょきっと出てきます。これはサツキの花がさく、5月の写真です。枝が3つに分かれているので、ミツマタだということが分かると思います。

 葉っぱのうらがわは、白っぽい色をしています。私の手で、葉っぱの大きさが、だいたい分かると思います。夏までに、もう少し大きな葉っぱが出てくると思います。

 


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